【推しの子】は原作:赤坂アカ、作画:横槍メンゴによる人気作品です。
漫画からアニメ化まで大成功し、一見華やかな芸能界もののストーリーですが、根本でサスペンスが絡みます。
そしてTVを観ているだけでは決して判らない芸能界の裏も描かれます。
そんな【推しの子】が気持ち悪い・きつい・つまらないと言う意見もあるようですね。
それでは【推しの子】の何が読者・視聴者に気持ち悪い・きつい・つまらないと、そう思わせてしまうのか、今回は検証してみたいと思います。
【推しの子】気持ち悪いと言われる理由は?
まずは【推しの子】が気持ち悪いと言われる理由について考察してみました。
【推しの子】が気持ち悪いと言われてしまう理由としては、以下のような意見があるようです。
・キャラ設定が気持ち悪い
・主人公がロリコン
・ストーリーがきつい
・死亡シーンがリアルで気持ち悪い
・目に星がはいっている作画が好みではない
それぞれ解説していきますね。
キャラ設定が気持ち悪い
オタクがアイドルの子どもに転生する部分や、オタ芸、妊娠する時期が早いこと。
オタクというのが年々社会的地位を得て来ていますが、アイドルオタクは他のオタクにはない独特さがあります。
自分がなってしまえば、そう異様な世界ではないのですが、蚊帳の外にいると、その世界のオタ芸は、やり込んだ感や統一感があり迫力です。
やはり見るものの気持ちを引かせてしまうものかもしれませんね。
他には【推しの子】の物語の大筋は、アイドルオタクがアイドルの子供に転生するところから始まっています。
また、その妊娠時期が16歳であったことも時期尚早という感じで、幼い者が幼い者を産むという嫌悪感があるのかもそれません。
主人公がロリコンなのがきつい
転生する前に青年だったアクアはロリコン?
【推しの子】の主人公であるアクアとルビーは、星野アイのファンがそれぞれアイの子供として転生しています。
ルビーのほうはさりなちゃんの生まれ代わりで、年齢も近かったのですが、アクアのほうは雨宮吾郎と言う青年医師の生まれ代わりです。
ゴローは推定、2、30歳前後の青年で、当時アイは16歳ですからロリコンに入ってしまうのですね。
ストーリーがきつい
想像と現実の展開の落差がきつい?
イラストやタイトルから、転生系で芸能人として華々しく活躍してゆく話かと想像していた人も多いのではないでしょうか?
ところが蓋をあけてみればサスペンスでしかも内容がヘビーです。
ここで脱落してしまった人も少なくないのかもしれませんね。
死亡シーンがリアルで気持ち悪い
ショッキングと言って過言でない死亡シーンが気持ち悪い?
死亡シーンと言えば、雨宮五郎が死亡したシーンと、星野アイが死亡したシーンがあります。
どちらも可愛らしい絵柄からは想像もつかないほどリアルでした。
むしろ絵柄の可愛さと相反するようで衝撃を受けた人も多いのでは…?
バッドエンドしか想像できなくて、離脱した人もいるのかもしれません。
目に星が入っている作画が好みではない
目の中にある星はスター、または復讐者の証。でも…?
読み進めていくうちに分かってくることですが、星野アイの目の中にある白い星はスターの証です。
と言って目の中に星が現れるのは星野アイだけではありません。
アクアとルビーは生まれつき片目に白い星がありますが、復讐心に囚われた時、その憎悪を表すかのように星は黒く染まります。
ほかにもスター性がある人物の目に表れることもあります。
かなり目立ちますから、それが受け入れられないという方も少なくないのかもしれません。
【推しの子】つまらなくなった?
【推しの子】はつまらなくなってしまったとも言われています。
具体的にどのような部分がそう言われてしまう理由なのか検証してみたいと思います。
・原作の面白さが失速?
・思っていた展開と違った
・キャラの良くない点が目立つ
・コメントが荒れていて離れてしまった人も…
こちらも解説していきますね。
原作の面白さが失速?
詰め込み過ぎの要素で物語の軸がブレてしまう?
【推しの子】は基本、アクアの復讐がメインの物語です。
そのようにストーリーが動いていますし、核心にも迫っています。
ところが、芸能界の要素、ラブストーリーの要素、ファンタジー要素も織り込まれています。
その為、突然ルビーが闇落ちしてみたり、謎の少女(ツクヨミ)が登場してみたり、劇場版での描写が長くつまらなくなってしまったりと、軸がブレかけることもあるのですね。
期待どおりに話が進まないことは、物語をつまらなく感じさせたりもするものかもしれませんね。
思っていた展開と違った
佳境の中、突然、新章に切り替わったりすることがある?
【推しの子】に限らず面白い作品と言うのは、先の見えない展開がかかせませんね。
ですが【推しの子】は物語が佳境に入ってきて、いよいよ真実が…!と思っていた矢先に新章に入ったりすることがあります。
わけがわからないまま新キャラ投入となったりすると、「思っていたのと違った…」と落胆し、離脱の原因になってしまうのかも知れません。
キャラの良くない点が目立つ
復讐心に囚われて闇落ちしている時のキャラは良くない点が目立ちます。
人を呪わば穴2つ…と言いますか、ルビーの闇落ちでもそうでしたが、アクアも復讐心に囚われている時は、言動に闇が目立ちます。
これは他の復讐物語にもあることですが、【推しの子】でこれが嫌われてしまうのは、普段とのギャップのせいかと思います。
復讐のことさえなければ、単純に芸能界のサクセスストーリーとして進めるのに、復讐があるばかりにアクアの言動が黒くなる。
そんな主人公見たくないという心情が働くのかもしれませんね。
コメントが荒れていて離れてしまった人も…
“推せる人”と“推せない人”に分かれてしまう結果にも…。
身も蓋もない言い方をしてしまうと、人気とアンチは表裏一体のものです。
好きと言う人が多く居るだけ話題作となり、話題作はそれだけ多くの人の目に触れます。
すると当然「自分は好きじゃない」と感じる人も台頭してきます。
話題作なだけに話題の仕方が苛烈化し、それ自体が嫌になってしまう人ももちろん現れるでしょう。
【推しの子】はここが面白い!筆者の推しポイント
ここまで【推しの子】が気持ち悪い、きつい、つまらないと言われてしまう理由を検証してきましたが、そう言った意見が大きく出るのは、やはり人気作品だからかと思います。
推しの子のアニメがこれだけ人気となった大きな理由は、圧巻の1話に持っていかれたというのが大きいと思います。
コミックスの1巻は、ほとんどそのまま90分拡大という異例の長さのアニメ1話で放送されました。
この90分に、アイと雨宮五郎の出会い、アイが出産し、アイの子供たちとして生まれたアクアとルビーとの生活に焦点が当てられます。
そしてアイはこれまで嘘でしか知らなかった愛を知って死亡します。
主役なのだろうと思っていた星野アイがまさか死亡するだなんて、一体誰に想像できたでしょうか。
アイの死によって、ゴローの生まれ代わりであるアクアは、アイの死には真犯人が存在することに気がついてしまうのです。
アイを愛していたアクアは必ず真犯人にたどり着いて復讐をすることを誓います。
単純な芸能界サクセスストーリーなら、ここまで人気になることはなかったのではないでしょうか?
星野アイ殺害の実行犯はもう捕まっているのに真犯人を裁くと言う、新しい切り口にゾクゾクが止らなくなりましたね。
恋愛物、転生物、芸能界物、サスペンス物、とジャンルは様々ありますが、そうではなく、それらが全部ミックスした作品が【推しの子】なのです。
これまでのジャンルに飽きてきた人向けへの新ジャンルストーリーと言って良いでしょう。
2023年4月からアニメ化され、TOKYO MXなどで放送されてた【推しの子】のアニメは海外でも人気で、YOASOBIの「アイドル」はヒットチャートを記録し、Twitterでは「推しの子」のワードが世界トレンド1位になったこともありました。
ただ、アニメの放送で大きな話題となったことでファン層も拡大し、物語の内容が批判されることも増えてしまったのは事実ではないでしょうか。
【推しの子】の魅力は意外なストーリー展開もですが、各キャラクターの魅力にもあるのではないでしょうか。
まず絶対的な魅力の星野アイというキャラクターが消えてしまい、その子供たちや、同世代の個性の強いキャラクターが活躍していきます。
有馬かななどは登場時は「10秒で泣天才子役」と言われる、多少天狗になっている子役俳優でしたが、ルビーの天然発言により、「重曹を舐める天才子役」の言い間違いから、重曹ちゃんというあだ名がつきました。
またアクアとの出会いにより、自分がまだまだだと思い知った有馬かなは成長して更に魅力的になっています。
アクアとルビーが芸能活動をしていくうちに知り合ったYouTuberも俳優も、どんどん活躍して魅力的に成長していますね。
その中で繰り広げられる決して明るいばかりではない物語が、【推しの子】から目が離せない理由になっていると思います。
【推しの子】は気持ち悪い?つまらなくなったと言われる理由:まとめ
【推しの子】が気持ち悪い・つまらなくなったと言う声もあるようです。
筆者個人としては【推しの子】が気持ち悪い・つまらなくなったとは感じていないのですが、ここまで検証してきて、そう感じてしまう人たちがいても無理はないのかもと感じました。
ただ、【推しの子】が嫌いな人がいても、つまらなく感じてる人がいてもそれで良いのではないでしょうか?
みんなが大好きなはずのケーキだって苦手な人はいるものです。
苦手な人は苦手な人で、好みのパイを選ぶも個人の自由です。
【推しの子】は現在、星野アイを殺害した真犯人を断罪するための映画、15年の嘘の撮影が佳境です。
この物語を待ってた方もそうでない方もいると思います。
明るい話ではないですから、推せる人たちでラストまで見守ってゆくというのも良いのではないでしょうか。